【秋彼岸】9/19(木)～秋のお彼岸です

2024.08.30

「お彼岸」とは、年に2回、3月の春彼岸と9月の秋彼岸に、お墓参りやお供えをすることでご先祖様を供養する日です。それぞれ国民の祝日と定められ、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」、秋分の日は「先祖をうやまい、亡くなった人々をしのぶ日」とされています。

「秋彼岸」は、秋分の日を中心とした前後3日間で、合計7日間を指します。2024年の秋分の日は9月22日（日）ですので、秋のお彼岸の期間は、9月19日（木）から9月25日（水）までとなります。この期間は、先祖や故人を供養するための時期とされ、一般的には秋彼岸には、お墓参りに行き、故人を偲び、墓地を清掃し、お供物をあげます。

「お彼岸」の由来

「彼岸」という言葉には、「岸の向こう」という意味があります。様々な苦しみの世界を、こちら側の岸「此岸（しがん）」と言い、苦しみから抜け出したやすらぎの世界のことを「彼岸」と名づけられました。人間の迷いや苦しみの原因となる煩悩のない、悟りの境地に達した世界であり、極楽浄土のことを言います。

春分や秋分は、昼と夜の長さが等しくなる日で、この期間は「彼岸」に近づける期間と考えられました。春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈み、昼と夜の長さが同じになります。仏教では、あの世は西に存在すると考えられており、太陽が、春分・秋分の日には真西の方向に沈む日になり、この世とあの世の距離が最も近くなる日と考えられております。

お彼岸では、お盆の時のような特に決まった行事や飾りつけをすることはありませんが、一般的には、お墓参りに行ったり、仏壇を掃除したりします。お盆とは違いお彼岸は、ご先祖様に家へ来ていただくのではなく、こちらから近くへお伺いするというイメージです。

「おはぎ・ぼたもち」

お彼岸の食べ物といえば、「おはぎ」と「ぼたもち」の両方がありますが、実はまったく同じもので、季節による呼び方の違いです。「おはぎ」は秋に咲く萩の花からきており、「お萩（はぎ）」と言い、「ぼたもち」は春に咲く牡丹の花から「牡丹餅（ぼたもち）」と言い、秋と春、それぞれのお彼岸の時期に咲く花に由来しています。おはぎやぼた餅を供える理由は諸説ありますが、小豆は邪気を払う食べ物として先祖の供養に用いられたとされています。

「お彼岸」にやること

・お墓参り
家族でお墓に出向き、掃除をしたり、花や線香を供えたりして、先祖を敬う気持ちを示します。お墓参りは、心からの感謝と供養の念をもって行うことが大切です。また、お墓を掃除する際には、墓石を水で洗い清め、雑草を取り除いて整えるなど、ご先祖様が安らかに過ごせるよう心を込めて行います。
・仏壇のお掃除・仏具の手入れ
仏壇への供養も大切です。家庭の仏壇には、故人が好んだ食べ物や果物などをお供えします。特に「おはぎ」はお彼岸の定番で、お供え後は家族や親しい人と一緒にいただくことで供養の意味が深まります。
・自然への感謝
秋彼岸は季節の変わり目でもあり、秋分の日を境に昼と夜の差がほぼ等しくなり、自然界もバランスが取れるとされています。この機会に、自然と共生する生活の在り方を見つめ直し、日常生活に感謝の気持ちを取り入れるとよいでしょう。

お墓参りに行かないとバチがあたる？

様々な理由で、なかなかお墓参りに行けない方も多くいらっしゃいます。「お墓参りに行かないと不幸や災害が起こる」なんてイメージはありませんか？お墓参りに行かないと先祖に祟られる、不幸になるなどという話を聞いたことがあるかもしれませんが、そんなことはありません。人間の心理的に、悪いことが起きた時は何か原因や理由を付けたくなるため、たまたまお墓参りをサボっていることを原因に「お墓参りに行かないからバチが当たった」と考えてしまいがちです。「不幸＝お墓参りに行かなかった祟り」と捉えてしまうかもしれません。しかし、ご先祖様はどんな状況でも私たちを見守ってくれているので、お墓参りに行かなかったからといってバチが当たることはありません。

お墓参りはご先祖様を大切に思う機会であり、行かなければ不幸になるなんてことはありません。普段からご先祖様に感謝をし、思い出してあげることが大切です。お墓参りに行けなくても、生きている人間が幸せであることが、何よりの供養ではないでしょうか。どのような時でも見守ってくれているご先祖様に感謝の気持ちを持って日々生活することが大切です。故人様を思い出して、「忙しくてお墓参りに行けなくてごめんね」と、手を合わせるだけでもきっとご先祖様は喜んでくれるでしょう。

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